中央競馬の平地レース・全出走馬を、2つの機械学習モデルで毎レース採点するデータ分析プロジェクトです(障害・新馬戦はデータ特性上、対象外)。オッズに加えて、近走・スピード指数・騎手厩舎の直近成績・血統・調教・馬場/距離適性を取り込み、「1番人気の非3着内リスク」と「全馬の複勝圏確率」を推定します。2021〜2025年で開発・検証し、2026年のデータはモデルに一切使わない前向き運用です。
先に、限界を書きます — AI最上位馬の複勝率は市場1番人気とほぼ同等(統計的な有意差なし)。詳細を読む
相対評価モデルは市場(オッズ)を出発点にして、オッズで説明できない分だけを学習しています。2025年の検証(3,455レース・学習に未使用)で、AI最上位馬の複勝率は65.8%、単に1番人気を買った場合が65.2%。わずかに上回りますが、統計的に有意な差ではありません。
AI最上位が1番人気と一致する割合は92.8%。判断が割れた246 レースだけを取り出すと68勝 49敗(z=1.76、5%水準に未達)です。
このモデルの主な価値は「どれが来るか」ではなく、複勝圏に入る確率を正しく見積もること(AUC 0.819)にあります。当たり馬券の提示ではなく、期待値を考えるための土台としてお使いください。
ライブ全馬評価
各レースの全馬をAIが採点し、市場人気との乖離を可視化。結果確定後は自動で検証(答え合わせ)。
印・軸・紐・色分けのくわしい定義
印(◎◯▲△☆-)=AI勝率の順位。【%】=AIゆま公開88レースの勝率分布を、直前オッズと馬の能力・適性データから再現した推定勝率(1レースの全馬合計が100%)。 軸=高勝率かつ市場より割安と判定した中心馬(最大1頭) 紐=低〜中勝率の割安候補(最大2頭)。公開データでの出現頻度と期待値傾向に合わせて校正しています。 赤の馬名=市場人気よりAI評価が2ランク以上下(市場が相対的に買いすぎている可能性) 緑の馬名=AI評価が市場と同等以上かつ複勝圏45%以上。 ⚠飛び警戒=馬の能力評価とは別に、リスクモデルが「1番人気が3着を外しやすいレース形状」(混戦・オッズ拮抗など、危険度上位20%)と判定したレースの1番人気に付きます。AI順位が1位でも付くことがあります(=序列は妥当だが、レースの形が荒れやすい)。 障害レースと新馬戦(全馬デビュー戦)は、平地・過去走データを前提とするモデルの精度を担保できないため掲載していません。AIモデルの仕組み
独立した2つの勾配ブースティング(LightGBM)。役割が違うため出力も別々に使う。
1番人気 非3着内リスクモデル
「1番人気が3着以内に入らない確率」を直接推定する。正解ラベルは公式3連複の的中組合せに1番人気が含まれるかで作成。市場情報(混戦度・占有率・オッズ)に、1番人気自身の近走・血統・騎手厩舎・適性を加えた構成が時系列外で最も安定した。
これは市場の過信を検出する分析指標です。高リスク判定のレースで1番人気を外す買い方が有利かは別問題で(2024年までの検証では該当構成すべて非黒字)、本サイトでは購入判断ではなく「市場がどこで過大評価しているか」の観察に用います。
全馬 相対評価モデル(複勝圏)
出走各馬が3着以内に入る確率を推定し、レース内で相対順位(AI順位)を付ける。人気を強さとして直接入力せず、3連複/単勝オッズ・頭数など市場情報を基準に、22項目の馬・騎手・調教情報を加える。
市場推定確率を出発点(init_score)に置き、オッズで説明できない残差だけを非市場情報(近走・適性・騎手厩舎・血統・調教)に学習させる構成。AI上位1頭の複勝率は65.8%(市場1番人気 65.2%)で、差は有意でない。
後出しを排した検証プロトコル
探索・選択・閾値決定・成績評価を年で分離し、最終年は一度だけ開封。翌年は完全未使用。
相対評価モデルの入力特徴量(全22項目) +定義
| 特徴量 | 定義・意味 |
|---|---|
| 市場情報 | 3連複/単勝の対数オッズ・市場支持率・人気順・頭数(市場の見立てを基準として与える) |
| 過去複勝率 | その馬の過去の3着内率 |
| 近3走平均着順 | 直近3レースの着順平均(調子の代理) |
| 前走着順 | 直前レースの着順 |
| 出走間隔 | 前走からの日数(休養明けの判定) |
| 相対速度指数 | 距離補正した走破タイムのレース内相対位置 |
| 相対獲得賞金 | 累積獲得賞金のレース内相対位置(実績の代理) |
| 馬場適性 | 芝/ダートでの過去複勝率 |
| 距離適性 | 同距離帯での過去複勝率 |
| 騎手90日成績 | 騎乗騎手の直近90日の複勝率 |
| 厩舎90日成績 | 管理厩舎の直近90日の複勝率 |
| 坂路調教(4F/1F) | 直前28日の坂路追い切りの最速タイム |
| 父・母父成績 | 父/母父の産駒の複勝率(血統適性の代理) |
出典 JV-Link(JRA-VAN)。当日以前に確定した情報のみを使用し、当日結果は特徴量に含めない。
検証成績
2025年(モデル凍結後の未使用データ)での実測。数字はすべて後出しなし。
リスク推定は実測とよく一致
2025年をリスク10分位に分け、予測(灰)と実際の非3着内率(金)を比較。予測が高い群ほど実際に非3着内が多く、確率としてそのまま読める。
リスクモデルの特徴量重要度
予測への寄与度(%)。市場構造が主軸だが、馬・騎手・血統情報が上積みしている。重要度は寄与であり因果ではない。
モデル候補の比較(時系列外AUC)
| 候補 | 特徴量 | AUC |
|---|---|---|
| 市場情報のみ | 23 | 0.6488 |
| 市場+1番人気情報 | 38 | 0.6525 |
| 市場+上位6頭 基本 | 173 | 0.6456 |
| 市場+上位6頭 保守型 | 173 | 0.6487 |
| 市場+上位6頭 拡張 | 483 | 0.6514 |
上位6頭全部を入れるより、1番人気自身の情報を足す方が過学習が少なく安定した。
AI vs 市場(2025年 3,455レース)
AIと市場はほぼ互角(AI最上位が1番人気と一致する割合 92.8%)。判断が割れた246 レースでは68勝49敗、z=1.76で有意水準には未達。だからAI順位は「市場を裏取りする整理軸」として使い、両者が食い違うレースを人が精査する。
前向き実績
開催日ごとに、AI評価と実結果の一致・乖離を記録して積み上げる公正な前向き検証。
当日の検証はライブ評価の各カードと上部サマリに、週末ごとの累積は実績ページにまとまります。凍結オッズ・凍結モデルによる後出しのない記録です。
📊 実績アーカイブを開く読み方・用語集
- 相対評価(相対指数・AI順位)
- レース内で最上位を100とした能力比較。順位はレース内の相対的な強さ。
- 絶対評価(複勝圏)
- その馬が3着以内に入る推定確率。相対指数と違い、レースをまたいで比較できる絶対値。
- 市場過大評価(赤の馬名)
- 市場人気よりAI順位が2ランク以上下の馬。市場が相対的に買いすぎている可能性を示す観察指標。
- ⚠飛び警戒
- リスクモデル(モデル1)が「1番人気が3着以内を外しやすいレース形状」(混戦・オッズ拮抗など、危険度上位20%)と判定したレースの1番人気に付くバッジ。馬の能力への評価ではなくレース形状の警告で、AI順位1位の馬に付くこともある。該当レースの実測非3着内率は53.5%(全体平均35%)。
- AI高評価(緑の馬名)
- AI順位が市場人気と同等以上で、複勝圏の絶対確率が45%以上の馬。
- 診断(AI高評価/市場過大 等)
- 市場人気とAI順位の差。「AI高評価」=AIが市場より高く見る、「市場過大評価」=市場がAIより高く買っている。
- AI-市場乖離
- 市場人気順位とAI順位の差。相対評価モデルは単勝オッズと市場推定確率を特徴量に含むため、そもそも大きくは乖離しません(2025年検証でAI最上位馬の複勝率 65.8%、市場1番人気 65.2%=ほぼ同等)。乖離が出た馬は「オッズ以外の情報(近走・調教・血統・騎手厩舎)が何か言っている」候補ではありますが、優位性が確認されたシグナルではありません。研究の起点であって、買い推奨ではありません。
- オッズ急落/急騰
- 約10分前比の単勝オッズの動き。急落=オッズが20%以上下がった=直前に買われて支持が増えた馬(注目・資金流入のサイン、緑表示)。急騰=オッズが30%以上上がった=支持が離れた馬(赤表示)。どちらも直前の資金の偏りを示す観察指標で、的中を保証するものではない。
- 情報充足
- その馬に揃った特徴量の割合。低いほど(新馬・出走間隔大など)評価の信頼性が下がる。
- 締切5分前で評価確定(凍結)
- 各レースは発走10分前から70秒毎に更新し、締切5分前(発走6分前)に取得したオッズで評価を確定。締切まで5分の検討猶予がある。確定後の変動・確定オッズは表示に混ぜない。カウントダウンが「評価確定」になったらもう変わらない。