対象 2023年1月1日以降 ・ ラップを取得できた11,355レース

ラップ・ペース|速い流れほど荒れる。配当は2.2倍違う

レースの流れが速いか遅いかは、結果の荒れ方をどれだけ変えるのか。公式のラップタイムから前半3ハロンと後半3ハロンの差を計算し、決着の堅さ・配当・脚質の有利不利を測りました。

31.1%超ハイペースの1番人気勝率
37.0%超スローペースの1番人気勝率
32,970超ハイペースの3連単中央値
15,200超スローペースの3連単中央値

ペースの測り方

各レースの前半3ハロン合計 − 後半3ハロン合計を求めます。マイナスなら前半のほうが速い=前傾(ハイペース)です。ただしこの生の値は、条件によって水準がまるで違います。

馬場レース数前半3F − 後半3F の平均
ダート5,637-3.08秒
5,718+0.31秒
距離レース数前半3F − 後半3F の平均
〜1400m3,946-1.88秒
1401〜1800m5,064-1.39秒
1801〜2200m1,831-0.76秒
2201〜2600m485+0.40秒
だから生の値では分類できません。 ダートは平均-3.08秒、芝は+0.31秒。

そのまま「マイナスならハイペース」と切ると、ペース区分がほぼ「ダートかどうか」の言い換えになってしまいます。距離でも水準は動きます(短いほど前傾)。

そこでこのページでは、同じ馬場 × 同じ距離帯の中央値からどれだけズレているかでペースを分類しています。「その条件の中で速いか遅いか」を見るためです。

ペース区分ごとの決着

ペースレース数1番人気の勝率3連単中央値万馬券率
超ハイペース2,082
31.1%
32,970円
79.9%
ハイペース2,031
30.6%
33,730円
76.8%
ミドルペース2,669
33.0%
25,850円
74.6%
スローペース2,356
34.9%
21,250円
68.3%
超スローペース2,121
37.0%
15,200円
60.5%
きれいに一直線です。 1番人気の勝率は31.1% → 37.0%、3連単の中央値は32,970円 → 15,200円と2.2倍の開き。万馬券率も79.9% → 60.5%。

速い流れは前に行った馬を消耗させ、能力どおりの決着を崩します。逆に遅い流れでは、前の馬が脚を残したまま押し切れるので、力関係がそのまま出ます。「ハイペースは荒れる」は、データで明確に支持されます。

芝・ダートそれぞれの中で見ても同じ

ペース区分が馬場の言い換えになっていないことを確かめます。

ペースレース数1番人気の勝率3連単中央値
超ハイペース835
29.1%
40,230円
ハイペース1,169
30.1%
33,480円
ミドルペース1,421
32.4%
26,890円
スローペース1,203
34.8%
18,890円
超スローペース1,061
36.4%
12,760円

ダート

ペースレース数1番人気の勝率3連単中央値
超ハイペース1,247
32.4%
30,600円
ハイペース862
31.2%
34,025円
ミドルペース1,248
33.6%
24,980円
スローペース1,153
35.1%
24,030円
超スローペース1,060
37.7%
18,010円

芝は29.1% → 36.4%、ダートは32.4% → 37.7%。どちらの馬場でも同じ向きに動きます。馬場による見せかけではありません。

ペース × 脚質

ペース逃げ先行中団後方
超ハイペース17.0%14.1%4.8%1.4%
ハイペース14.9%12.6%5.9%1.8%
ミドルペース17.0%13.4%5.4%1.5%
スローペース20.3%13.8%4.7%1.5%
超スローペース23.6%15.0%4.0%1.2%

逃げた馬の勝率は超ハイペースで17.0%、超スローペースで23.6%。6.6ポイントの差です。前に行く馬にとって、流れの速さは死活問題だとわかります。一方で後方から進めた馬はどのペースでも1.2〜1.8%と低いままで、ハイペースでも「追い込みが決まる」わけではありません。ハイペースが崩すのは前の馬であって、後ろの馬が強くなるわけではない、ということです。

上がり3ハロンの順位

そのレースで最も速い上がりを使った馬から順に並べた成績です。

区分出走勝率複勝率単勝回収率複勝回収率
上がり最速40,960
33.1%
64.8%
295.6%
203.0%
上がり2位38,097
19.8%
54.6%
177.7%
169.8%
上がり3位36,835
12.9%
44.8%
127.8%
144.6%
上がり4〜5位71,266
7.4%
30.0%
86.9%
102.3%
上がり6位以下300,882
1.3%
6.6%
19.1%
27.2%
これは事後の情報です。 上がり最速の馬の勝率33.1%、単勝回収率295.6%という数字は、「上がり最速の馬を買えば儲かる」という意味ではありません。レースが終わるまで誰が最速の上がりを使うかは分かりません

読み取るべきは、決め手の順位がほぼそのまま着順になるという構造のほうです。上がり6位以下だと勝率1.3%、つまり末脚で上位3位に入れない馬はほぼ勝てません。ペースが遅いほどこの傾向は強まります(前が止まらないため)。

まとめ

データについて: JRA-VAN Data Lab. で提供される中央競馬のレースデータをもとに、当サイトが独自に集計したものです。他サイトの集計や予想を転載したものではありません。中止・取消・失格などで着順が確定しなかった出走は集計から除いています。

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