対象 2016年1月5日〜2026年7月5日 ・ 中央競馬35,021レース / 488,042出走

配当・実質控除率|券種を選んだ時点で、勝負の半分は決まっている

JRAの払戻率は券種ごとに違います(単勝80%〜3連単72.5%)。しかしそれは名目にすぎません。実際に「全通り買った人」の回収率を数えると、どの券種でも名目を下回ります。差はどこへ消えるのか。

72.3%単勝を全通り買った実測
55.5%3連単を全通り買った実測
26,4753連単の配当中央値
73.8%3連単の万馬券率

券種ごとの配当分布

券種平均中央値最高万馬券率
単勝1,009円470円54,940円
0.9%
複勝340円200円18,020円
0.0%
馬連5,661円1,840円615,560円
12.0%
ワイド1,918円810円160,770円
3.0%
馬単11,231円3,450円1,749,330円
22.8%
3連複21,504円5,030円5,508,830円
33.1%
3連単135,707円26,475円58,367,060円
73.8%

平均と中央値の差に注目してください。3連単は平均135,707円に対して中央値26,475円。平均は少数の超高額配当に引っ張られており、実感に近いのは中央値のほうです。「3連単の平均配当は135,707円」を根拠に期待値を語ると、確実に見誤ります。

「全通り買い」で測る実質控除率

その券種の全組み合わせを100円ずつ買い続けたら、いくら戻るか。頭数ごとに点数を計算し、35,021レース分積み上げた実測値です。

券種名目の払戻率全通り買いの実測
単勝80.0%
72.3%
−7.7pt
複勝80.0%
72.7%
−7.3pt
馬連77.5%
60.0%
−17.5pt
ワイド77.5%
61.0%
−16.5pt
馬単77.5%
59.5%
−18.0pt
3連複75.0%
52.6%
−22.4pt
3連単72.5%
55.5%
−17.0pt
どの券種も名目に届きません。 最も差が小さいのが単勝(80.0% → 72.3%、−7.7pt)、最も大きいのが3連複(75.0% → 52.6%、−22.4pt)。

理由は人気・オッズで見たとおりです。全通りを均等に買うと、資金の大半がめったに来ない大穴の組み合わせに向かいます。大穴は確率に対して買われすぎているので、その歪みのぶんだけ回収率が落ちる。

おおむね、組み合わせが多い券種ほどこの損は大きくなります。単勝は最大18通りですが、3連単は18頭立てで4,896通り。均等買いは「大穴に賭ける割合」が跳ね上がります。

ただし3連単だけは3連複より小さく出ています(−17.0pt 対 −22.4pt)。点数は3連複のちょうど6倍なのに、平均配当は6.31倍あるためです。順序まで当てる必要があるぶん、資金が特定の目に集中しにくい——それが均等買いには有利に働いています。
誤解しないでください。 これは「3連単を買うな」という話ではありません。均等買いという特定の買い方の成績です。

言いたいのは逆で、券種ごとに市場の歪み方が違うということ。単勝の歪みは小さく(市場は効率的)、3連系は大きい(歪みが残っている)。歪みが大きいということは、正しく読めれば取り分も大きいということでもあります。難易度と引き換えです。

控除率の内訳(JRAの公表値)

券種払戻率控除率
単勝・複勝80.0%20.0%
枠連・馬連・馬単・ワイド77.5%22.5%
3連複75.0%25.0%
3連単72.5%27.5%

なお、出走取消・競走除外が出た場合、その馬を含む馬券は全額返還されます。返還分は売上から除かれるため控除の対象になりません。購入額に対する実質控除率は「控除率 ×(1 − 返還率)」となりますが、影響は1ポイントに満たず、実質を動かすほどではありません。

キャッシュバックやポイント還元がある場合は、その還元率のぶんだけ実質控除率が下がります。ただし還元率1%は控除率20%を19%にするだけで、券種選択による差(7.7pt 対 22.4pt)に比べれば桁が違います。同じ論点を競艇でも扱っています(競艇の実質控除率)。

まとめ

データについて: JRA-VAN Data Lab. で提供される中央競馬のレースデータをもとに、当サイトが独自に集計したものです。他サイトの集計や予想を転載したものではありません。中止・取消・失格などで着順が確定しなかった出走は集計から除いています。

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