配当・実質控除率|券種を選んだ時点で、勝負の半分は決まっている
JRAの払戻率は券種ごとに違います(単勝80%〜3連単72.5%)。しかしそれは名目にすぎません。実際に「全通り買った人」の回収率を数えると、どの券種でも名目を下回ります。差はどこへ消えるのか。
72.3%単勝を全通り買った実測
55.5%3連単を全通り買った実測
26,475円3連単の配当中央値
73.8%3連単の万馬券率
券種ごとの配当分布
| 券種 | 平均 | 中央値 | 最高 | 万馬券率 |
|---|---|---|---|---|
| 単勝 | 1,009円 | 470円 | 54,940円 | |
| 複勝 | 340円 | 200円 | 18,020円 | |
| 馬連 | 5,661円 | 1,840円 | 615,560円 | |
| ワイド | 1,918円 | 810円 | 160,770円 | |
| 馬単 | 11,231円 | 3,450円 | 1,749,330円 | |
| 3連複 | 21,504円 | 5,030円 | 5,508,830円 | |
| 3連単 | 135,707円 | 26,475円 | 58,367,060円 |
平均と中央値の差に注目してください。3連単は平均135,707円に対して中央値26,475円。平均は少数の超高額配当に引っ張られており、実感に近いのは中央値のほうです。「3連単の平均配当は135,707円」を根拠に期待値を語ると、確実に見誤ります。
「全通り買い」で測る実質控除率
その券種の全組み合わせを100円ずつ買い続けたら、いくら戻るか。頭数ごとに点数を計算し、35,021レース分積み上げた実測値です。
| 券種 | 名目の払戻率 | 全通り買いの実測 | 差 |
|---|---|---|---|
| 単勝 | 80.0% | −7.7pt | |
| 複勝 | 80.0% | −7.3pt | |
| 馬連 | 77.5% | −17.5pt | |
| ワイド | 77.5% | −16.5pt | |
| 馬単 | 77.5% | −18.0pt | |
| 3連複 | 75.0% | −22.4pt | |
| 3連単 | 72.5% | −17.0pt |
どの券種も名目に届きません。 最も差が小さいのが単勝(80.0% → 72.3%、−7.7pt)、最も大きいのが3連複(75.0% → 52.6%、−22.4pt)。
理由は人気・オッズで見たとおりです。全通りを均等に買うと、資金の大半がめったに来ない大穴の組み合わせに向かいます。大穴は確率に対して買われすぎているので、その歪みのぶんだけ回収率が落ちる。
おおむね、組み合わせが多い券種ほどこの損は大きくなります。単勝は最大18通りですが、3連単は18頭立てで4,896通り。均等買いは「大穴に賭ける割合」が跳ね上がります。
ただし3連単だけは3連複より小さく出ています(−17.0pt 対 −22.4pt)。点数は3連複のちょうど6倍なのに、平均配当は6.31倍あるためです。順序まで当てる必要があるぶん、資金が特定の目に集中しにくい——それが均等買いには有利に働いています。
理由は人気・オッズで見たとおりです。全通りを均等に買うと、資金の大半がめったに来ない大穴の組み合わせに向かいます。大穴は確率に対して買われすぎているので、その歪みのぶんだけ回収率が落ちる。
おおむね、組み合わせが多い券種ほどこの損は大きくなります。単勝は最大18通りですが、3連単は18頭立てで4,896通り。均等買いは「大穴に賭ける割合」が跳ね上がります。
ただし3連単だけは3連複より小さく出ています(−17.0pt 対 −22.4pt)。点数は3連複のちょうど6倍なのに、平均配当は6.31倍あるためです。順序まで当てる必要があるぶん、資金が特定の目に集中しにくい——それが均等買いには有利に働いています。
誤解しないでください。 これは「3連単を買うな」という話ではありません。均等買いという特定の買い方の成績です。
言いたいのは逆で、券種ごとに市場の歪み方が違うということ。単勝の歪みは小さく(市場は効率的)、3連系は大きい(歪みが残っている)。歪みが大きいということは、正しく読めれば取り分も大きいということでもあります。難易度と引き換えです。
言いたいのは逆で、券種ごとに市場の歪み方が違うということ。単勝の歪みは小さく(市場は効率的)、3連系は大きい(歪みが残っている)。歪みが大きいということは、正しく読めれば取り分も大きいということでもあります。難易度と引き換えです。
控除率の内訳(JRAの公表値)
| 券種 | 払戻率 | 控除率 |
|---|---|---|
| 単勝・複勝 | 80.0% | 20.0% |
| 枠連・馬連・馬単・ワイド | 77.5% | 22.5% |
| 3連複 | 75.0% | 25.0% |
| 3連単 | 72.5% | 27.5% |
なお、出走取消・競走除外が出た場合、その馬を含む馬券は全額返還されます。返還分は売上から除かれるため控除の対象になりません。購入額に対する実質控除率は「控除率 ×(1 − 返還率)」となりますが、影響は1ポイントに満たず、実質を動かすほどではありません。
キャッシュバックやポイント還元がある場合は、その還元率のぶんだけ実質控除率が下がります。ただし還元率1%は控除率20%を19%にするだけで、券種選択による差(7.7pt 対 22.4pt)に比べれば桁が違います。同じ論点を競艇でも扱っています(競艇の実質控除率)。
まとめ
- 3連単の平均135,707円に対し中央値26,475円。語るべきは中央値
- 全通り買いの実測は単勝72.3%、3連単55.5%。名目をいずれも下回る
- 差の原因は大穴の過剰人気。組み合わせが多い券種ほど大きい
- 返還・キャッシュバックが実質控除率に与える影響は1〜2ポイント程度
データについて: JRA-VAN Data Lab. で提供される中央競馬のレースデータをもとに、当サイトが独自に集計したものです。他サイトの集計や予想を転載したものではありません。中止・取消・失格などで着順が確定しなかった出走は集計から除いています。